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SAMSUNGに学ぶ「これからのエンジニアに必要なスキル」とは

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今、多くの日本メーカーが赤字経営で苦しんでいます。一方、大手韓国メーカーであるSAMSUNGは、年間1兆円近くの純利益を出しており、ロンドンオリンピックでも約100億円出資するなど、その活躍には目覚しいものがあります。しかし、日本メーカーもいつまでもSAMSUNGの一人勝ちを許しているほどバカではありません。

『サムスンの決定はなぜ世界一速いのか』

そこで今回は、SAMSUNGが今までに取り組んできた改革を理解することで、これからのエンジニアに求められるスキルについて考えてみたいと思います。

グローバルに活躍できる能力

多くの日本メーカーがグローバル化をうたっていますが、SAMSUNGが考えるグローバル化と日本メーカーが考えるグローバル化には大きな違いがあります。それは、各地域に根ざした商品開発をするのか、日本モデルを中心としたグローバル市場への商品展開をするのかの違いです。

SAMSUNGでは「地域専門家」とよばれる社員がいます。この社員は派遣される国の言語や文化を韓国で学んだあと、実地研修として6ヶ月から1年の期間を派遣先で過ごします。この期間は特に仕事が指定されているわけではなく、好き勝手に過ごすことができますが、同じ国に駐在している仲間に頼ることはできません。派遣先の文化や習慣、言語を徹底的に身につけるためには、誰にも頼らない生活をする必要があるからです。

文化や習慣を徹底的に理解した地域専門家の活躍により、地域毎のニーズに合わせた商品開発ができるようになります。たとえば、インド向けのエアコンには静音機能が不要です。インドでは、エアコンは激しい音を出すものという認識があり、静かなエアコンでは壊れているのかと不安になるからだそうです。

一方、日本メーカーにおける開発スタイルはどうでしょうか。たしかに、現地と連携しながら開発を進めていますが、日本にいる開発者が十分にその地域の習慣や文化を理解しているとはいえません。そのため、商品コンセプトはどうしても日本を中心とした考え方になってしまいます。

最近では、日本でも一部の商品を現地開発する動きがではじめています。今後、この流れが主流となっていくことは容易に想像できます。そのため、エンジニアは語学力だけでなく、現地の文化や習慣もあわせて理解する必要が出てくるでしょう。語学力は最低限必要なスキルとなります。英語が話せないエンジニアに未来はないかもしれません。

アイデアを生み出す能力

日本メーカーの技術力は非常に高く、SAMSUNGの技術力に劣っているわけではありません。それにも関わらず、SAMSUNGが出す商品に多くのユーザーが惹きつけられている理由はどこにあるのでしょうか。それは、SAMSUNGが新しい技術を生み出す研究開発力よりも商品の付加価値を生み出す企画力を重視しているからです。

たとえば、発光ダイオードの研究が進められていたとき、日本メーカーはビジネスとしてどのように活用するか考えることを後回しにしていました。しかし、SAMSUNGではこれらの研究成果をいかに商品に活用するかをいち早く考えていました。ここが日本メーカーとSAMSUNGとの差なのです。

ルイ・ヴィトンの役員の話にもありますが、材料費が2千円の商品であっても20万円で売れるようにするのがビジネスです。コストダウンは必要ですが、それ以前に付加価値を高めるべきです。アップルも企画力を重視しているため、アイデアは自分たちで出しますが、技術開発は外部に委託しています。つまり、これからのエンジニアには付加価値を生み出す能力が求められているのです。

付加価値を生み出すアイデアは1日、2日で身につくものではありません。与えられた仕事をこなすだけでなく、どのようにすればユーザーに魅力的な商品となるかをつねに考える必要があります。

長期的な視野での判断能力

SAMSUNGのイ・ゴンヒ会長は、自社の大改革に乗り出した際、100年先までの方向性を示しています。しかし、3年後の売り上げをどうするかについては口にしていません。これは短期間での細かいレベルの話は完全に部下に委ねているからです。

SAMSUNGでは各人のレベルに応じた判断が常に求められています。エンジニアといえども例外ではありません。そのため、圧倒的な速度で開発を進めることができるのです。日本メーカーでも、多くの関係者に合意を得なければ開発が進まない従来スタイルから変化しようとしています。そうしなければ多くのビジネスチャンスを不意にするからです。

これからのエンジニアは多くの場面で判断を求められるようになります。そして、圧倒的な速度で開発するために必要なスキルも日々変わっていきます。長期的視野での自分のあり方を理解していなければ、いつの間にか時代に取り残されてしまうことにもなりかねません。

最後に

今回はこれからのエンジニアに必要と思われるスキルを3点挙げました。

  • グローバルに活躍できる能力
  • アイデアを生み出す能力
  • 長期的な視野を持った判断能力
これらは常に意識して生活しなければいつまでたっても身につきません。5年後に自分が活躍できるフィールドをつくるためにも、今から準備していきましょう。そして、再び日本メーカーの復活に貢献できる技術者に成長していきましょう。

◆参考にした本の紹介

『サムスンの決定はなぜ世界一速いのか』
著者吉川 良三
価格760円
新書186ページ
出版社角川書店
発売日2011/04/09

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